発達障害女の子Q&A
彼女はまだ言語理解できていません。
周囲の子どもからの情報を取っています。なので、前に座ると後ろの子達をキョロキョロしています。
周囲の子が挙手すると挙手をしますが、知っている単語を拾って発言する為、とんちんかんな事を言い始めます。
要するに視覚的に手を挙げている子を見て「手を挙げたらみんなの前で話す」と思って手を挙げています。
ですから大人に「手をあげてるよ」とアピールをします。
しかし、実際は先生からの質問に答える場面です。
話がズレているので他の子を先生が指すと、自分が言っていることが間違っている様子は周囲の子を見て察します。
しかし、何とか正解をしたいのでどんどん言葉を言うのですが、どんどんズレていきます。
数の意味も解らないので、回数も理解できません。
絵本を読んでも意味が解らない為、聞くことも見る事も出来ず、座っている事が出来ません。
でも、注目は得たいので自分が面白いだろうと判断したことをやり始めます。
学校では「不適切行動」といわれるものです。
そうると周囲の子たちは距離を置きはじめます。
周囲の子達にとってはいい迷惑になってしまう為、係わる子が少なくなり孤立してしまうのです。
一旦外に出てクールダウンをして戻るのがいいのですが、自分だけ外に出る事を嫌がり教室で騒ぎ出す場合があります。
これは学校では大変な思いをしているな・・と解ります。
保護者にそのことを告げ、学校での困難さや本人がどうして学校で適切な行動がとれないのかを説明しました。
教室と言う場でみんなと同じように学ぶことは出来ない事、支援が必要な事。
しかし、保護者は学校とも話をしており支援が得られないと言っています。
もし、適切な支援が得られないなら、絵を描く事を禁ずるのはやめてあげてほしいと伝えました。
絵を描くことで自己完結しようとしているのならそれを取り上げてしまったら彼女は教室でどうしていいかわからず、よけい派手な行動にエスカレートしたり、他人を巻き込む行動に出るなどがあるかもしれません。
学校で適切な支援が受けられない場合、本人にだけ我慢を強いるのは学校に行きたくなくなってしまいます。もちろん本当は合っていない学校に行くのはつらいだけなので、本人の事だけを考えるなら行かない選択もありだと思いますが・・
保護者は学校に行かせたいと思っているので、それなら・・とお話しました。
学校での爪かみも気になっているとのお話でしたので、それもあまり強く禁じない方がよいとお伝えしました。筆箱や下敷き、鉛筆などを噛み始める子も結構います。
するとお母さん、
「あ、園時代に爪かみをダメって言ったことがあって・・それで粘土を食べ始めるようになったんですね・・どうして粘土なんか・・と思っていました。」
感のいいお母さんでよかった。
彼女はIQにはさほど問題が無いとされている認知は割と高めのASDのお子さん。6歳
保護者はとても勉強熱心で発達障害の特性もよく勉強されていて対応もしっかりされています。
相談支援事業所も利用されていて情報の共有が出来るご家庭のお子さんです。
事業所に通い始めた時、「トイレ!トイレ!トイレ!先にトイレに行きたい!!」と叫びながら荷物を放り投げ、靴もちらかし入ってくるお子さんでした。
お母さんはいつもこんな感じで・・私はいつも無視していますが、園では先生が対応してくれません・・と
「先生が、無視すると●●ちゃんとの信頼関係が崩れるので出来ませんって言われてしまって・・」と
おお・・なんと。
まずは、トイレに行く為にハンカチを出す事から始めようと声をかけました。
すると「面倒くさいからやだ!!」と座り込みました。
おや?漏れそうという訳ではないな保護者にも確認するとよくあるそうで本当にしたいのかどうか・・と
じゃ、どうする?手を洗わない?先生に貸してと言って借りる方法もあるよ。
と伝えると「面倒くさい!面倒くさい!」」と座り込んで連呼
今すぐトイレに行きたい訳ではない。
そういう時は相手にしません、無視します。
無視していると、「トイレに行きたい!でもハンカチ出すの面倒くさい!!」と言いながら鞄からハンカチを出しはじめました。
そ~だね~^^●●ちゃんのハンカチどんなの?見せてと言うと「今日はね、白いの」と答えてくれます
●●ちゃんのハンカチ白くて綺麗ね、先生のより綺麗だわ~と言うと立ち上がり、スタスタトイレに行きました。
時には靴履き替えるの面倒くさい!!など数回ありましたが、
トイレから戻った時にその都度、「面倒くさかったけど、靴履き替えてトイレに行けたね」と顔を見て声をかけました。
今では「といれ~」と入って来ますが、ちゃんと脱いだ靴を揃え、ロッカーに鞄を入れて、ハンカチを出し「先生、トイレに行きたいです」と、適切に大人に言いトイレに行く事が出来ています。
保護者には、
「今日は○○ちゃん、一度も面倒くさいって言いませんでしたよ^^、ちゃんと自分でハンカチとりに行ってレッスンに戻りましたよ」と伝えると、
「え@@;急にいい子になった」
●●ちゃんもお母さんに褒められてまんざらでもありません。
●●ちゃん、さようならと言うと、「さようなら」とちゃんと挨拶もしっかり出来ます。
来所時より今ではトイレの回数も減って来ています
不安からトイレの回数が増えるお子さんかもしれません。
レッスン中まだゴソゴソする事はありますが、自分が求められている事が何なのか?判りやすく提示してあげる事で自分の要求を適切に大人に伝える事が出来る様になります。
感覚欲求の場合は我慢させる事は虐待です。
しかし、ごねる事は相手への攻撃と同じです。変えて行く必要があります。
Luceは面談や相談がとっても多いんです。
1日に2人と言う時もありますし、2時間以上お話しを伺う事もあります。そういう時はまた日を改めて頂くのですが・・。
ほぼ毎月という保護者様もいらっしゃいます。
何故そうなるかと言うと、何故お子さんがそうなっているのかをお話しした後、次はその対応についての相談になるのですね。
お子さんがどうしてそうなっているのか?どう対応してえいいかわからない保護者様の多い事。
まず、お子さんの行動に対しての「何故」が腑に落ちると対応に対しても「納得」が行くので、ご家庭と連携が出来る様になります。
男の子と女の子では問題の出方が違う為、保護者の皆様はネット等で検索しても対応が判らないんですね。
この内容のご相談、実は1人の保護者様からだけではないんです。
他の数名の保護者様からも同じ相談を受けています。
今回の例は新1年生さん。田中ビネー60台前半のお子さん
WISKはまだ取れないお子さんです。
お母さんの言う事にも反発します。
例えば、
「今日は暑いから半そでにしよう」と母親が言うと「イヤだ!長袖がいい!」
「暑いと思うけど、じゃ、そうしたら」と言うと「いやだ!半そでにする」
反発ばかりして・・どうしたら良いですか?
これね、2歳のイヤイヤ期と同じなんです。
本来なら自分の気持ちとの折り合いを学ぶ時期なんですけど、彼女達はこうすれば自分に気持を向けてもらえると勘違いしがちです。
大事なのはご機嫌を取らない事。
「嫌なのね、あそ・・」と平静を保ちその場から離れます。
泣いても一人にするとすぐ泣き止む子がいます。
それは注目をとる為の「泣き」でえ自分の気分は自分で切り替えられるように練習が必要です。
人になだめられたりしないと切り替わらないようでは
いつまでたっても自分で気持を切り替える様にはなりません。
自分で気持を切り替える練習をあえて提供してあげてください。
そして自分で泣き止んで、気持を切り替え行動に繋がった時、声掛けをし注目してあげてください。
発達障害の方にはLGBTQの方が定型発達の約7倍いるとアメリカでの講習の時に聞きました。
今回はお嬢さんが男の子の様にふるまいたいと思うお子さんです。
もちろんご学習を積んでいるのかでは無く、本人の性的アイデンティティからです。
保護者の方は本人の好きにさせた方がいいのか?
それとも身体は女の子だから女の子のふるまいをさせなくてはいけないのか?
と言う質問でした。
自分の性的なアイデンティティを否定されるのは辛く悲しい事ですし、本人の性の権利として認めてあげなくてはいけないですよね。
ただ、それと同時にどの様なふるまいがリスクに繋がるか?も教えなくてはいけません。
何故なら、自分の性の尊厳を侵害されない為です。
男の子の様にふるまってももちろん良いです。
言葉使いだって男の子の様にするのももちろんOK
しかし、だからと言って男性トイレに入るのは危険ですし、お風呂ももちろん男性用には入れません。
親がしなくてはいけない事は
子どもの性的なアイデンティティを認めつつ、性の尊厳を守る為にどうしたら良いか?何が必要かを一緒に考えてあげる事だと思います。
例えば、温泉に行くのだとしても本人は女性の風呂に入りたくないと言うのであれば部屋のお風呂を使わせてあげるとか・・。
着替えも個室のあるところ一緒に探すとか・・
心は男性で、身体が女性である事は社会のどの様な場面でのふるまいに気をつけなくてはいけないか?
そしてそれが本人の性の尊厳に繋がる事を考えてあげる事だと思います。
そのおもちゃお子さんの発達段階に合ってますか? 発達障害のお子さんは発達認知年齢が典型的な発達のお子さんとは違うことが多いので、既存のおもちゃやキャラクターのおもちゃを与えても遊べない事が多いのです。
よくおもちゃに「対象年齢」とありますが、あれはメーカーの自主基準だそうです。
要するに自分の目の前にいる子どもに合っているかどうかはわからないんですね。
キャラクターなどが好きだからと買ってみても
実は発達に合っておらず遊べない事があります。
対象年齢に合わせるのではなく子どもの発達年齢に合わせる事が重要です。
小学校5年生のお子さん
学校で男の子に「ブス!」「デブ!」と言われ傷ついてかえって来る事があるそうです。
これ発達障害の子じゃなくてもありますよね。
男の子は小学生の頃は幼稚さを残したまま攻撃性は高まり相手を平気で傷つける様な事を口にする子がいます。
「ブス!デブ!」と被害にあう女の子も沢山います。
そんな時下手に「そんな事ない、●●ちゃんはブスなんかじゃない!可愛いよ」と慰めたりする保護者も多いのではないでしょうか?
これは私も子どもを育てた経験から申し上げるのですが、下手に慰めようとしない方が良いと思います。
今の時代・・特に日本は・・
「かわいい」はいい加減でどうでもいい意味をなさない言語になってます。
石ころを見ても「かわい、い、」って言う文化ですから・・。
要するにその言葉自体真実味が無い。
そこで、お母様、お父様にはこうおススメしています。
「お母さんに訊かない方がいい。なぜならお母さんにとってはあなたが世界で一番可愛く見えるし、そう思ってるから。お母さんのあなたを見る目はあてにしない方がいい」
そうお応えする事をお薦めしています。
なぜなら嘘は言っていないし、自尊心を傷つける事もありません。
おまけに大切に想っている事も伝わります。
これは違ったバージョンで男の子にも使えるかもしれませんね。